91.金無し子。

2003年10月20日 遠恋
姫はとても堅実な性格です。
僕とは大違いです。

姫は社会人になって一人暮らしをはじめました。
家の家賃は会社が8割負担してくれるとのこと。

いい会社だね。
さぞやイイ生活してるんでしょ。

「なに言ってんのよ。ホントお金ない。
月2万円で生活してるのよ。」

聞くと、奨学金返済、社内預金で
手元には2〜3万円しか残らないそうで。
食費、光熱費、職場の飲みでカツカツのようです。

社内預金しすぎなのでは?

「なに言ってんのよ。
これからの時代、とにかく頼れるのはお金だわ。
銀行よりも金利がいいんだからとにかく貯めるのよ。」

すごいね。そういうところ本当に尊敬する。
計画性があるというか……堅実というか。

「でも最近悩みがあるの。
会社でほとんど会った事ない人から
『あの貧乏な○○さんでしょ』って言われる。」

え?何でそんなに有名になるの?

「試食で余った食材とか持って帰ってたから。
今では何も言わなくても机の上に置いてある。
他の部署の人も『どうぞ』って言ってくれるの。」

姫は食品会社勤務です。頻繁に試食があります。

「でね、こないだ会社のネットワークIDをもらうときに
Binboにされそうになって、ちょっと悲しかった……」

うん、キャラが立ってよかったね。ははは。

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そんな姫を笑っていた。

そして日曜日。
風邪をひく。

病院に行こうと思い、
財布の中の診察カードをチェック。

あ、お金がない……

やばい、ATM行かなきゃ。

熱でふらつきながら、近くのATMへ。

「新しいICチップのカードに切り替えてください。
古いカードは使えなくなりました。
お近くの銀行窓口へ行ってください。」

……日曜なんですけど。

財布を見る。
全財産10リンギット(=300円)。

切ない。
切なすぎる。
病院いけない。

お金がないってこんなに切ないことなのね。
姫、ネタにして笑ってごめんよ。

反省しきりの日曜日でした。

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