138.反日か親日か。
2004年8月24日 真面目なお話今回のアジアカップ決勝、
サッカー好きなマレーシアの事、ちゃんと衛星放送で中継されておりました。
日本でどのように扱われているのかを断片的にしか知りませんが、
いわゆる「反日感情」というものの激しさを
改めて感じられた方も多かったのではないでしょうか。
さて、マレーシアの場合はどうなのか。
マレーシアも第二次大戦中に日本軍に占領されていました。
ですから、歴史博物館に行くとその時代の物が展示されています。
が、あくまで事実として淡々と書かれている感じです。
以前に少し触れましたが、
マレーシアは現在「ルックイースト」政策をとっており、これは
「アジアから先進国入りした韓国と日本をお手本にしよう」というもので
いろいろな面で日本と韓国に対して尊敬の念を持ってくれています。
ということで反日感情は全くない…かといえばそんな事はありません。
実はこうして偉そうに講釈をたれている僕も
ついこの間まで気づきませんでした。
そうです、中国系の方々です。
正確には、反日というほどではありません。
(一部の地域では根強い反日らしいのでご注意を)
「昔そういうことがあって、
今でも日本政府は自分の非を認めていないし、一切誤ってもいない。
が、しかし、日本人に対してそれをどうこう言うつもりはない。
政府の問題だし、今では日本はマレーシアによくしてくれているから。」
といった感じのようです。
ただ、話をしていて「参ったなぁ」と思ったのは、
「日本人が第二次大戦中の事に関して歴史教育を受けていない」
と中国系の方々が思っていることです。(従軍慰安婦問題など)
+++++++++++++++++++++
論理が飛躍するようですが、
外国に住んでから強く体感した事として
「当たり前のようだと思っていた常識はあくまで日本の常識である」という事です。
常識というものは教育によって育まれます。
僕が日本の常識や考え方に縛られているように (これまでもこれからも)
マレー系も中国系もインド系も、それぞれ自分の受けた教育を基本に考えます。
それぞれがそれぞれの基本に縛られているわけです。
「今まで自分が育ってきた
国や環境や教育によって自分が縛られている (知識や考え方など)
そしてそれは相手も同じように縛られている」
という事を前提にして、
人とコミュニケーションをとらなくてはいけない
と体感したある日の出来事でした。
何が言いたいのかが、自分でもよくわからなくなってきましたが
たまにはこんなまじめな話を。
サッカー好きなマレーシアの事、ちゃんと衛星放送で中継されておりました。
日本でどのように扱われているのかを断片的にしか知りませんが、
いわゆる「反日感情」というものの激しさを
改めて感じられた方も多かったのではないでしょうか。
さて、マレーシアの場合はどうなのか。
マレーシアも第二次大戦中に日本軍に占領されていました。
ですから、歴史博物館に行くとその時代の物が展示されています。
が、あくまで事実として淡々と書かれている感じです。
以前に少し触れましたが、
マレーシアは現在「ルックイースト」政策をとっており、これは
「アジアから先進国入りした韓国と日本をお手本にしよう」というもので
いろいろな面で日本と韓国に対して尊敬の念を持ってくれています。
ということで反日感情は全くない…かといえばそんな事はありません。
実はこうして偉そうに講釈をたれている僕も
ついこの間まで気づきませんでした。
そうです、中国系の方々です。
正確には、反日というほどではありません。
(一部の地域では根強い反日らしいのでご注意を)
「昔そういうことがあって、
今でも日本政府は自分の非を認めていないし、一切誤ってもいない。
が、しかし、日本人に対してそれをどうこう言うつもりはない。
政府の問題だし、今では日本はマレーシアによくしてくれているから。」
といった感じのようです。
ただ、話をしていて「参ったなぁ」と思ったのは、
「日本人が第二次大戦中の事に関して歴史教育を受けていない」
と中国系の方々が思っていることです。(従軍慰安婦問題など)
+++++++++++++++++++++
論理が飛躍するようですが、
外国に住んでから強く体感した事として
「当たり前のようだと思っていた常識はあくまで日本の常識である」という事です。
常識というものは教育によって育まれます。
僕が日本の常識や考え方に縛られているように (これまでもこれからも)
マレー系も中国系もインド系も、それぞれ自分の受けた教育を基本に考えます。
それぞれがそれぞれの基本に縛られているわけです。
「今まで自分が育ってきた
国や環境や教育によって自分が縛られている (知識や考え方など)
そしてそれは相手も同じように縛られている」
という事を前提にして、
人とコミュニケーションをとらなくてはいけない
と体感したある日の出来事でした。
何が言いたいのかが、自分でもよくわからなくなってきましたが
たまにはこんなまじめな話を。
119.Dr.マハティール。
2004年2月28日 真面目なお話今日なんとなくNHKを見ていたら
BSプライムという番組でマハティール前首相の特集をやっていました。
いつか書こうと思っていたので少し書いてみたいと思います。
このマハティール首相、
日本ではそこそこの知名度ですが実はやっぱりすごい人なんです。
とにかく重大な決断をいくつもしてマレーシアを発展させました。
首相在任期間はなんと21年。
日本ではマレーシアって東南アジアでしょ、ぐらいの認識だと思いますが、
マレーシアって東南アジアの中ではかなり平均所得が高いのです。
(シンガポールについで2位)
所得格差は大きいのですが、東南アジアにすればマシな方。
あまりに急激に発展してしまったため、
インフラ整備が間に合ってない現状。(車増えすぎ)
さて番組でも取り上げられていたルックイースト政策。
日本と韓国をお手本にする政策であり、
欧米に翻弄されないような国を作ろうとしてきました。
番組では取り上げられていませんでしたが、
このルックイースト政策、実は発表時かなりの反対がありました。
というのもマレーシアは日本の植民地であった過去があり、
反日感情も結構根強いものがあったからです。
特にマレーシアの経済を牛耳っている中国系の反発が強かったようです。
それら経済界の反対を押し切って実行に移し、
現在の経済発展を生んでいるのです。
さらに大きな事件といえばアジア経済危機。
以前にも述べましたが、
危機に喘ぐ東南アジア諸国の中で
唯一IMFに逆らって独自の経済政策で乗り切りました。
これも経済の専門家が口をそろえて反対していたのですが、
欧米人によってめちゃくちゃにされた経済を救うために
欧米人の手を借りてしまえばさらにひどいことになる、
と考えたからです。
また、イスラム教徒でありながらイスラム教を時には批判する。
勇気を持ってダメなものはダメ、という姿勢を貫いています。
自身もマレー人でありながら
「マレー人は独立心が薄くナマケモノだ。しっかり考えろ」
と発言したりしています。
自分が音頭を取ってはじめたブミプトラ政策(マレー人優遇措置)も
「アレは失敗した。」と政治家なのに自分の失敗を素直に認めています。
マレー人を保護し、発展させ、独立心を持たせるはずの
優遇政策にマレー人が甘えてしまったからです。
しかしこれもインドネシアやマレーシアなどの東南アジアで
起きていた中国系住民と現地住民の暴動を押さえ込む面もあり、
そういった意味ではマレー系と中国系の反目は収まったといえるでしょう。(表面上は)
とまぁ、色々他にも書きたいことはあるのですが、
知れば知るほど、マハティール氏ってすごいんだなぁ……と。
独裁に近い政治を行いながらも
親戚がみんな政治経済に絡んでいて批判を受けながらも
それでもマレー人のみならずマレーシア人全体が
「マハティールは悪いこともしたけれど、
マハティールがいなければ今のマレーシアはなかった」
と思っているということは特筆に価すべきことだと思います。
BSプライムという番組でマハティール前首相の特集をやっていました。
いつか書こうと思っていたので少し書いてみたいと思います。
このマハティール首相、
日本ではそこそこの知名度ですが実はやっぱりすごい人なんです。
とにかく重大な決断をいくつもしてマレーシアを発展させました。
首相在任期間はなんと21年。
日本ではマレーシアって東南アジアでしょ、ぐらいの認識だと思いますが、
マレーシアって東南アジアの中ではかなり平均所得が高いのです。
(シンガポールについで2位)
所得格差は大きいのですが、東南アジアにすればマシな方。
あまりに急激に発展してしまったため、
インフラ整備が間に合ってない現状。(車増えすぎ)
さて番組でも取り上げられていたルックイースト政策。
日本と韓国をお手本にする政策であり、
欧米に翻弄されないような国を作ろうとしてきました。
番組では取り上げられていませんでしたが、
このルックイースト政策、実は発表時かなりの反対がありました。
というのもマレーシアは日本の植民地であった過去があり、
反日感情も結構根強いものがあったからです。
特にマレーシアの経済を牛耳っている中国系の反発が強かったようです。
それら経済界の反対を押し切って実行に移し、
現在の経済発展を生んでいるのです。
さらに大きな事件といえばアジア経済危機。
以前にも述べましたが、
危機に喘ぐ東南アジア諸国の中で
唯一IMFに逆らって独自の経済政策で乗り切りました。
これも経済の専門家が口をそろえて反対していたのですが、
欧米人によってめちゃくちゃにされた経済を救うために
欧米人の手を借りてしまえばさらにひどいことになる、
と考えたからです。
また、イスラム教徒でありながらイスラム教を時には批判する。
勇気を持ってダメなものはダメ、という姿勢を貫いています。
自身もマレー人でありながら
「マレー人は独立心が薄くナマケモノだ。しっかり考えろ」
と発言したりしています。
自分が音頭を取ってはじめたブミプトラ政策(マレー人優遇措置)も
「アレは失敗した。」と政治家なのに自分の失敗を素直に認めています。
マレー人を保護し、発展させ、独立心を持たせるはずの
優遇政策にマレー人が甘えてしまったからです。
しかしこれもインドネシアやマレーシアなどの東南アジアで
起きていた中国系住民と現地住民の暴動を押さえ込む面もあり、
そういった意味ではマレー系と中国系の反目は収まったといえるでしょう。(表面上は)
とまぁ、色々他にも書きたいことはあるのですが、
知れば知るほど、マハティール氏ってすごいんだなぁ……と。
独裁に近い政治を行いながらも
親戚がみんな政治経済に絡んでいて批判を受けながらも
それでもマレー人のみならずマレーシア人全体が
「マハティールは悪いこともしたけれど、
マハティールがいなければ今のマレーシアはなかった」
と思っているということは特筆に価すべきことだと思います。
118.たまにはまじめな教育のお話。
2004年2月28日 真面目なお話ふと思ったこと。
いろいろなものがデータベース化され便利になっている現在。
教育に関しても学校に通わずに在宅で学習ができる時代になりました。
(法律上いろいろ問題はあると思いますが)
ここから先は完全に僕の妄想になってしまうのですが、
「将来、子供の教育全般がデータベース化される?」と。
「癇癪を起こすが、どう対応すればいいか」
「好き嫌いが多いがどうすればいいか」
などなどをデータベース化するのはよいと思いますが、
行き過ぎると教育方針がすべてそれに頼るようになるのでは……と。
さらに家系やDNAなどを入力して生まれつきの性質を予測し、
子供の挙動を逐一入力してデータベースから最善の対応を計算する。
ってなったら怖いなぁ。
知恵や知識はみんなで共有すべきものだと思いますが
それが画一化や、「頼り切って考えない」結果を生むと怖いもんですね。
今時点では
「自分の子供なのにそんないい加減なことをしない」
とおっしゃる方が多いと思いますが、
児童虐待がどんどん増えたり子供の教育に自信が持てない親が増えてくると
将来こんなシステムが出てきたりして。
以上妄想でした。
いろいろなものがデータベース化され便利になっている現在。
教育に関しても学校に通わずに在宅で学習ができる時代になりました。
(法律上いろいろ問題はあると思いますが)
ここから先は完全に僕の妄想になってしまうのですが、
「将来、子供の教育全般がデータベース化される?」と。
「癇癪を起こすが、どう対応すればいいか」
「好き嫌いが多いがどうすればいいか」
などなどをデータベース化するのはよいと思いますが、
行き過ぎると教育方針がすべてそれに頼るようになるのでは……と。
さらに家系やDNAなどを入力して生まれつきの性質を予測し、
子供の挙動を逐一入力してデータベースから最善の対応を計算する。
ってなったら怖いなぁ。
知恵や知識はみんなで共有すべきものだと思いますが
それが画一化や、「頼り切って考えない」結果を生むと怖いもんですね。
今時点では
「自分の子供なのにそんないい加減なことをしない」
とおっしゃる方が多いと思いますが、
児童虐待がどんどん増えたり子供の教育に自信が持てない親が増えてくると
将来こんなシステムが出てきたりして。
以上妄想でした。